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「サイボーグ009 」1968版モノクロアニメは子供には強烈だった

1968「サイボーグ009」より

 

石ノ森章太郎原作の傑作SFマンガ「サイボーグ009」。
何度も何度も映画もしくはテレビアニメ化されている。

自由と平和を愛し悪を憎む9人の戦士たちの物語。

1968年にモノクロでテレビアニメ化された。

再放送もよくやっていました。

強烈なエピソードもありました。

 

1968モノクロ版「サイボーグ009」とは

モノクロ版「サイボーグ009」は、1968年4月5日より9月27日まで半年間にわたりNET(現・テレビ朝日)で全26話が放送された。

1962年生まれのワタシは、夏休みなどの再放送で何度も見た記憶が蘇る。

 

1968版「サイボーグ009」 エピソード

原作とモノクロアニメ版はほぼ別物。
なにかの雑誌インタビューで原作者の石ノ森氏もそのように答えていた。

才能あふれる脚本家や演出家たちによって傑作が多数生まれた。

特に第2話「Xの挑戦」と第16話「太平洋の亡霊」は別格。

ともに脚本・辻真先、演出・芹川有吾

 

第2話「Xの挑戦」

放送日は1968年4月12日。

マッドサイエンティスト・オメガ博士に作られたサイボーグXが009に挑戦!

サイボーグXの性能は009以上!?

恋人ミッチーを自らの手で失い、人の心を取り戻したナック(サイボーグX)のとった行動は…!?

 

第16話「太平洋の亡霊」

放送日は1968年7月19日。

かつて太平洋戦争で一人息子を失った平博士。

狂気の科学者と化し、思念増幅装置により日本海軍を蘇らせる。

復讐鬼となった博士に息子の声が…。

博士が亡くなると亡霊たちも再び眠りにつく。

零戦や長門、もしくは大和が蘇るシーンでムソルグスキーの「禿山の一夜」が鳴り響く。

このエピソードがトラウマになった人、多いのでは…。

 

核戦争後の未来からやってきた009と003の子孫のお話とかもありました。

最終回では宇宙空間から落下する009。

死をも覚悟する。服が摩擦熱で燃え始める。

救出に向かう002。

バックに流れるのは「戦いおわって」。

間に合うのか!

ほかにも佳作が多数あります。

 

009のキャラクター

少年誌に掲載されたマンガとしては、キャラクターの数が少々多め。
悪と戦うサイボーグ9人と開発者であり理解者であるギルモア博士。
サイボーグ9人はそれぞれ特性があり魅力的。

001(イワン・ウイスキー)

演:白石冬美(巨人の星の明子姉ちゃんや怪物くんなども演じた)

ロシア人。赤ん坊のサイボーグ。
強力な超能力を持つ。

002(ジェット・リンク)

演:石原良
アメリカ人。飛行能力を持つ。

009ほどの性能ではないが、加速装置も装備。

003(フランソワーズ)

演:鈴木弘子
本作のヒロイン。フランス人のバレリーナ。
並外れた視聴覚能力を持つ。

004(アルベルト・ハインリッヒ)

演:大竹宏(ひみつのアッコちゃんの大将など)
ドイツ人。全身が武器。
手からナイフやマシンガン、ひざにはロケット弾をしこむ。

005(ジェロニモ・ジュニア)

演:増岡弘(最近までマスオさんやってました)

ネイティブアメリカン(放送当時の表記はインディアン)の大男。
怪力の持ち主。

006(ちゃんちゃんこ)

演:永井一郎(初代磯野波平さんでおなじみ)
中国人。口から火を噴く!

007(グレート・ブリテン)

演:曽我町子(オバケのQ太郎も演ってました)
イギリス人。細胞の配列を変える変身能力を持つ。
原作では中年。モノクロアニメ版ではこども。

008(ピュンマ)

演:野田圭一
アフリカ出身の黒人。
水中での活動に長けている。

009(島村ジョー)

演:田中雪弥(森功至)
本作の主人公。
体内に加速装置を装備。
運動性のみならず、感覚や思考まで高速化する。

前作の映画版と違い、前髪が長く常に片目が隠れている。

ギルモア博士

演:八奈見乗児
ブラックゴーストに利用されていた科学者。
009たちのサイボーグ手術をしたあと、ほかのサイボーグたちと結託してブラックゴーストを裏切った。

世界に散らばっているサイボーグの仲間たち…。
のはずが、001、003、006、007、009は毎回登場。
ギルモア博士の研究所に住み込んでいたのかな。

 

1968版「サイボーグ009」・主題歌

オープニングでは001から009まで順番に自らがカウントすると主題歌が始まる。
尺の関係で、前作の映画版主題歌より短くなっていた。

歌うのはマイスタージンガーでした。

エンディング、ボーカルショップの「戦いおわって」もひじょうにカッコよく渋い。

 

1968年モノクロ版「サイボーグ009」の前作は?

このモノクロ版には、前日譚がある。
1966年に公開された映画「サイボーグ009」と1967年の「サイボーグ009・怪獣戦争」。
この2本は東映動画によりカラー作品で製作された。

原作では混血孤児の不良少年だった島村ジョーがレーサーに変更。
髪色も黒に。
なぜかコスチュームは白、マフラーは赤
ほかのサイボーグたちと色違い。

前髪は短めで、つぶらな両眼がくっきり。
おじさんだった007はこどもに変更された。

「サイボーグ009」は文字通り009の誕生編。
「サイボーグ009・怪獣戦争」では、0010(ゼロゼロテン)や0011(ゼロゼロイレブン)など、009のあとにつくられたサイボーグも登場する。

ちなみにこの2作品で009の声を演じたのは太田博之氏でした。
モノクロ版で森功至(田中雪弥)氏に変更された。
003もジュディ・オングが演じた。

原作は石ノ森章太郎

009の原作は石ノ森章太郎氏。
1964年に週刊少年キングを皮切りに掲載誌を変えたりもしくは中断をはさみながらも、冒険王や少年マガジン、少年サンデーなどでも連載された。
石ノ森氏が亡くなった時点では未完の作品
のちに息子の小野寺丈氏によって、完結篇が小説化された。

 

1979年 カラー版テレビアニメ「サイボーグ009」

1968年のモノクロアニメ版から9年後、より原作に近い形で1979年にカラー版アニメが制作・放送された。

コスチュームも原作通り赤にマフラーは黄色に。

007も大人に戻りました。

こちらの作品のファンも多いみたいだが、わたしも当時高校生。
それほど入れ込んで観た覚えはない。
記憶では一回か二回観てそれっきりになってしまった。

後に主題歌「誰がために」とかを聞いてみたら、なかなかの名曲。

作曲・平尾昌晃、編曲・すぎやまこういち、作詞・石森章太郎、歌が成田賢とこおろぎ'73でした。
ドラクエで有名すぎやま氏はドラマ内の音楽も手掛けました。

 

この作品後も、009は何度も映画やテレビでアニメ化されました。

魅力的なモノクロ版サイボーグ009。

ということで、なにが言いたいのかというと、強烈なんです。

機会があったらご覧になってください。こころを鷲掴みにされます。

お読みいただきありがとうございました。

ではまた。

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